第14回日本医療教授システム学会総会・学術集会

第14回日本医療教授システム学会学術集会のオンライン開催は、おかげさまで盛況のうちに終えることができました。
多数のご参加、誠にありがとうございました。
オンデマンド配信:3月24日(木)~4月30日(土)23:59まで
参加受付:終了いたしました
新着情報
会長挨拶
greeting
2022年3月開催予定の第14回日本医療教授システム学会(JSISH)総会・学術集会を東海地方で開催させて頂くこととなり、私が大会長を拝命いたしました。これまでの13回の同大会とは異なり東海地方のJSISH会員有志が実行委員会を結成して、この地域でJSISHの学術活動に貢献する意欲をもってこの第14回JSISH総会・学術集会の運営を願いでたことがこの開催の契機となりました。
医療教育機関や医療者の組織では、様々な教育・訓練活動が行われて、それぞれにある程度の成果を達成出来ている状況だと思われます。その一方では、教育・訓練の成果が不明な例も散見されます。一例として、心肺蘇生術教育では、毎年世界中の数多くの人々が心肺蘇生術コースに参加していますが、そのお陰で蘇生率が向上した根拠は不明とされています。医療従事者は多様な課題、例えば院内感染、長時間労働、患者危険状態などを抱えていて、これらに対応すべく、教育訓練を実施していますが、その影響として、教育訓練内容が、医療従事者の現場で実施・実装され、普及しているかどうかは、把握が困難です。
私たちは、社会に出る前に体験した学校での教育を模倣して、教育・訓練を実践することが多々あります。そのような実践では、なかなか、教育訓練が現場で実装・普及するための設計を前もって組み込むことを想定していないのが現実でしょう。医療従事者はそれぞれの業務で既に多用であり、ややもすれば勤務時間外にもわたって教育訓練を準備して、これを実施することも多く、この状況が医療従事者の疲労・ストレスにもつながり、かえって現場での業務の質に影響して、結果的に患者危険状態を生み出すことにもなりかねません。教授システム学が掲げる、効果的・効率的・魅力的な教育の一側面として、教育訓練の設計に、初めから、教育訓練効果がどのように現場で実装され、普及するのかを確認するそして改善する設計を組み込む契機としてこの第14回JSISH学術集会がいくつかの提案が出来て、会員各位そして社会の皆様に貢献できましたら幸いです。
新型コロナウイルス感染の影響が予測できな状況で、当総会・学術集会の準備を進めておりますため、開催までには、いくつかの変化が生じて、関係各位には多大なるご迷惑をかけることもあるかと想定しておりますが、難局を乗り越えながらも、皆様のために役立つJSISH総会・学術集会となりますよう、学会運営スタッフ一同、最善を尽くしますので、多数のご参加をお待ちしております。

松本 尚浩
医療法人笑顔会
NexWel恵那地域笑顔
共創クリニック